黒いボディカラーはなぜ高級感があるのか?その理由は・・
① ボディの造形が引き締まり、塊感が強調される
② 光の映り込みが美しく、塗装の質感が際立つ
③ 高級ブランドに長く採用されてきた「色のイメージ」がある
です!
洗車など少し手間もかかりますが、黒のボディカラーが欲しくなるかも!?
詳しく解説します✨
渕野健太郎
「株式会社SUBARU」にてカーデザイナーとして20年ほど勤めた後、2023年10月からフリーランスになりました。現在はプロダクトデザイナー業務の他に「桑沢デザイン研究所」「東京デザイナーアカデミー」での講師業, また大手車メディアである「webCG」「AUTOCAR」「KURUKURA」などでカーデザイン関連の執筆をしています。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業。
理由① ボディの造形が引き締まり、塊感が強調される

黒いボディカラーは、白やシルバーのように細かい面の変化やキャラクターラインが強く目立ちません。
その代わり、ボディ全体が一つの大きな塊として認識されやすくなります。
人は大きくまとまった形状に対して、重厚感や安定感を感じる傾向があります。
そのため、黒い車は実際のサイズ以上に堂々とした印象を与え、高級感へとつながります。

黒は細かな凹凸やプレスラインを目立ちにくい為、視覚的なノイズが減ります。
その結果、ボディ全体がシンプルで力強い印象になります。
高級車では、過度な装飾よりも堂々とした存在感を重視するデザインが多く採用されています。
車本来の骨格やボリュームを美しく見せることで、高級感を演出している色なのです。
理由② 光の映り込みが美しく、塗装の質感が際立つ

黒いボディが高級に見える理由の一つが、光の映り込みの美しさです。
晴れた日の青空や街並み、夜のイルミネーションなどがボディに鮮明に映り込み、まるで鏡のような深い艶を感じさせます。
この映り込みが美しいほど、塗装の品質も高く見えます。
高級車で黒が定番色として選ばれる理由の一つは、この上質な艶感を最も表現しやすい色だからです。

黒は、塗装のわずかな凹凸や艶の違いが目立ちやすい色です。
そのため、美しい黒い車を仕上げるには、ボディの面精度や塗装品質を高いレベルで作り込む必要があります。
逆に言えば、美しく仕上げられた黒いボディは、その品質の高さを最も伝えられる色でもあります。
理由③ 高級ブランドに長く採用されてきた「色のイメージ」がある

黒い車に高級感を感じる理由には、長年にわたって高級車の定番色として採用されてきた歴史があります。
高級セダンやショーファーカー、高級SUVでは、古くから黒が代表的なボディカラーとして選ばれてきました。
企業の役員車や公用車、送迎車などにも黒が多く採用されていることから、「重要な人が乗る車」「格式の高い車」というイメージが、自然と人々の中に定着しています。
つまり、黒そのものが高級というよりも、長い歴史の中で培われた「高級車の色」という印象が、黒い車を見るたびに無意識に呼び起こされているのです。

メーカーがボディカラーを決める際は、「この車をどのようなブランドとして見せたいか」も重要なテーマになります。
例えば、スポーティなモデルであれば鮮やかな赤やブルー、アウトドア向けであればアースカラーを設定することが多くあります。
一方で、高級感や威厳を表現したいモデルでは、黒は欠かせない存在です。
黒は流行に左右されにくく、時代が変わっても普遍的な美しさを保てる色でもあります。
そのため、多くの高級ブランドがフラッグシップモデルに黒を用意し続けているのです。
黒ボディカラーのメリット

黒は光の映り込みが美しいため、洗車やコーティング後の変化が最も分かりやすい色です。
手入れをする楽しさを感じやすいボディカラーとも言えます。
高級セダンや高級SUV、スポーツカーで黒が人気色であることが多く、リセールバリューが安定しやすい傾向があります
黒ボディカラーのデメリット

砂埃や花粉、水アカなどが黒いボディとの明度差で目立ちやすく、洗車直後でも数日で汚れが気になることがあります。
黒は太陽光を吸収しやすいため、白い車などに比べるとボディ表面温度が高くなります。
その結果、車内温度も上昇しやすく、夏場はエアコンが効くまで時間がかかる場合があります。
まとめ

黒い車が高級感を感じさせるのは、単に「高級な色だから」ではありません。
ボディの塊感やプロポーションを美しく見せる効果、光の映り込みによる深い艶。
そして高級車の定番色として長年培われてきたイメージが組み合わさることで、独特の存在感を生み出しています。
一方で、汚れや傷が目立ちやすいというデメリットもありますが、その分、手入れをしたときの美しさは他の色では味わえない魅力です。
デザイン性と高級感を重視する人にとって、黒は今なお特別なボディカラーと言えるでしょう。
