ワークライフバランスがいい!自動車メーカーへ就職、転職についておすすめする事

今回は自動車メーカーで働くことのメリットを、メーカーに勤めていた私の実感を交えてお伝えします。

自動車業界は今、「CASE」と呼ばれる新しい領域での変革期なんですね。

CASEとは

Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の事で、EVはもとより、様々な機能、サービスの開発、特にソフトウェアの開発競争が活発になっています。

国内では自動車離れなどと言われていていますが、

各社グローバルで商売をしていますので、今でも日本を支える最重要産業です。

さて、自動車メーカーの「働き心地」はどうなのでしょうか?

結論を言うと、「ワークライフバランスに優れた」業界だと思います

より高収入の業界もありますが、私生活も充実させたい方にとっては魅力のある業界だと思いますよ。

自動車業界とは?

自動車業界の構造

自動車業界は、大きく分けて自動車メーカー専業メーカーディーラーの3つに分かれます。

自動車メーカー

自動車を設計、製造し、市場に提供する企業です。

一般的には大手企業が多く、複数のブランドを所有することもあります。

例えば、トヨタ、日産、ホンダなどがこれに当たります。

専業メーカー(サプライヤー)

自動車メーカーに部品や素材を供給する企業です。

これまでのように鋳造部品、電子機器、タイヤ、ガラスなどの製造業者の他に、

ここ数年でモーター、バッテリー、AIや半導体など、

CASEを実現するための新たな取引先メーカーが増えました。

ディーラー

自動車メーカーの製品を販売し、サービスを提供する企業です。

これらの企業は一般的にメーカーと契約を結び、

新車と中古車の販売、保険、修理、メンテナンスなどのサービスを提供します。

街で見かけるディーラーは、実はメーカーとは別の組織なんですね。

自動車メーカーには様々な職種がある

自動車メーカーには実に様々な職種があります。

総合職は開発業務など理系が多い印象ですが、文系の職種も豊富です。

私と同じようにデザイン系の職種もありますよ。

近年はCASEを重要視しているため、IT系エンジニアの採用が盛んです。

今までの自動車メーカーには圧倒的に不足している人材なんですね。

また、多くのメーカーは海外にも拠点があり、出張や海外赴任も珍しくありません。

グローバルで活躍出来るので、自身のキャリアアップにも良いかと思います!

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東京都心部に開発拠点を持つところも出てきた

マツダは「マツダ・イノベーションスペース東京」という新たな価値創造の拠点を六本木ヒルズに設けました。

自動車メーカーの開発拠点は、これまで地方が多いんですね。

完成車メーカー主要8社の本社所在地、開発拠点は以下の通りです。

メーカー名本社所在地主な開発拠点(国内)
トヨタ愛知県豊田市愛知県、静岡県
ホンダ東京都港区栃木県、埼玉県
日産神奈川県横浜市神奈川県、栃木県
SUBARU東京都渋谷区群馬県、栃木県
三菱東京都港区愛知県、京都府
マツダ広島県安芸郡広島県、山口県
スズキ静岡県浜松市静岡県、神奈川県
ダイハツ大阪府池田市大阪府、滋賀県

表の通り、マツダは広島が拠点です。

そこで東京都心部に拠点を設けることでIT系各社とのつながりの強化、または人材確保を狙っていると思われます。

このような動きは各社に広がりそうなので、チェックしてみてください。

長期戦で、多くの人と共同で開発

1台のクルマの開発期間は、一般的に2~3年と長いです。

「リサーチ」から始まり、商品の「企画」から「デザイン」、

ボディ本体やエンジン、駆動系、または無数にある部品の「設計」のほか

安全性能や走行安定性を担保するための「試験」、

生産するための「生産技術」など、

実に多くの段階を踏みます。

また、1台の車の開発にはとても多くの人が携わっています。

私はデザインの部門でしたが、

設計、製造、実験など技術者との折衝は日常茶飯事で、

さらに営業や広報部門など、事務方とも多く携わってきました。

それだけに、携わったクルマが販売された時の喜びが大きく、

やりがいのある職業だと思います!

ワークライフバランスが良い

私が自動車メーカーで働いて一番良かったと思っていたことは、

ワークライフバランスの良さです。

メーカーによって違うとこもあると思いますが、

他社に勤めている方の話を聞いても大体横並びの事が多いので、

参考になるかと思います。

ちなみに私が勤めていた時の残業時間は、普段は月15Hくらい

多くて月30Hでした。

ここら辺は会社によってまちまちだと思いますので参考まで。

有給休暇が使いやすい

突然ですが、自動車メーカーは基本的に「労働組合」がしっかりしています。

就職すると必ず組合に入らされて、鬱陶しくも感じるのですが、

実はこの組織があるから休みやすい環境になっていると言えるんですね。

有給休暇は通常、毎年20日ほど付与されるのですが、

上司からはそれを使い切るように言われます

会社から率先して、休めと言われる業界が少ないのではないでしょうか。

10日前後の連休が年3回ある

年3回(年末年始、ゴールデンウィーク、夏休み)に、それぞれ10日前後の連休があります!

しかし、その代わり普段の祝日は基本的に仕事なんですね。

これは昔、トヨタから始めたという話ですが、

祝日のたびに工場を停止するのは非効率ということで、

まとめて休む習慣が出来たみたいですよ。

連休があるのは大変有り難かったです。

私は夏休みの前に2日有休を付けて、安いうちに海外旅行行った思い出もあります。

また普段の祝日は有休を使って休む人も多いですね。

ノー残業デーがある

「ノー残業デー」がある会社も多いと思います。

私が勤めていた会社は、毎週水曜、金曜の週2日でした。

なので、基本的に残業は月、火、木だけだったんですね。

残業しない日が決まっていると、色々予定を立てやすいんです。

男性でも育児休暇が取りやすい

男性が育児休暇を取得することも増えてきました。

うちには2人の子供がいるのですが、私はそれぞれ3ヶ月ずつ取得しました。

最初に取得したのは2015年のことでしたが、

この時はまだ男性の育児休暇取得の割合は少なく、

私が所属していた部では初めてのことだったみたいです。

その時は出世に響くだの言われたりもしましたが、

取って本当に良かったと思っています。

みんな取ってくださいとは言いませんが、

選択肢としてあるのは心強いと思います

特別休暇も豊富

結婚、出産、親族の慶弔、永年勤続、リフレッシュなど、

多くの特別休暇があります。

これは有給休暇と同様に、給料が出る休暇です。

私の実家は離れているので、法事に帰るのも時間がかかるのですが、

このような休暇があるお陰で助かっていました。

コンプライアンス重視

私が入社した20年ほど前は、

まだコンプライアンスをそれほど重視していませんでした。

そのころはいわゆる「サービス残業」も普通にあり、

夜遅くまで会社にいることもしょっちゅうでしたね。

先輩が帰らないと若い人が帰れない、という暗黙の雰囲気もありました。

しかし、今はどこもコンプライアンスが徹底されていると思います。

勤務時間はもちろん、各種ハラスメントなど、

組織としてしっかり対応しているところがほとんどだと思いますよ。

最後に、年収など

最後に自動車メーカーは年収に触れておきます。

主要8社の2024年の平均年収を記しました。

メーカー名平均年収
トヨタ852万円
ホンダ820万円
日産815万円
SUBARU652万円
三菱742万円
マツダ677万円
スズキ681万円
ダイハツ

年により変動するのですが、トヨタが850万円前後、ホンダと日産が800万前後、その他が650万〜700万と、

3段階に分かれています。

就職、転職を検討している皆さんは他の業界と比較すると思いますが、

自動車メーカーの場合、過半数以上は工場の現場作業員の方なので

総合職の方だけだともう少し変動があるかもしれません。

私が自動車メーカーをおすすめするのは、やはりワークライフバランスです。

他の業界の方が高年収だったりしますが、仕事以外も充実した生活は良いものですよー